季節の変わり目は寒暖差や気圧変動が大きいため、身体の不調を感じる方が多いようです。
とりわけ春は入学や就職など新生活が始まる季節である一方、なんと約9割の人が体と心にさまざまな不調を感じると言われています。
春に感じやすい不調は次のようなものです。
春のこんな不調にご用心
- 一日中眠い
- 寝つきが悪い
- 目覚めが悪い
- だるい
- やる気が出ない
- 頭痛がする
- イライラする
春は1年の中でも寒暖差が一番大きく、気温の変化に対応しようと、身体は交感神経の活動が強まり、緊張状態が続きやすくなります。これが、自立神経の乱れにつながります。
加えて、春は異動・転勤・新生活など生活環境が変わることが多い季節です。
普段と違い緊張する機会が増え、ストレスを感じることが多くなり、自律神経が乱れやすくなります。
春は気圧変動で自律神経が乱れる
2つの神経(交感神経と副交感神経)がバランスをとりながら、私たちの身体の働きを調節してくれています。
春は気温の寒暖差とともに、気圧の変動によっても、自律神経のバランスを崩しやすい時季です。気圧が下がったり上がったりすると、耳の奥にある内耳が敏感に感知します。
内耳が感じ取った気圧低下などの情報は、内耳の前庭神経を通って脳に伝達され、それによって自律神経はストレス反応を引き起こし、交感神経が興奮状態になります。
その結果抑うつやめまいの悪化、心拍数の増加、血圧の上昇、慢性痛の悪化などの症状が現れます。
さらに激しい寒暖差や環境の変化などのストレスがあると交感神経が優位になり、疲れ、だるさ、眠気、肩こり、めまいなどさまざまな不調が起こりやすくなります。「春バテ」しないためには自律神経を整えることが大切です。
春に感じやすい不調
気温の低い冬は交感神経が活発に働くため心身を活動的に導きます。
春を迎えて暖かくなるとそれが変化して、副交感神経が優位になり、身心はリラックスへと変化していくため、眠気が引き起こされやすくなります。
体内時計がおかしくなる
また、春は日照時間の短い冬時間と日照時間の長い夏時間の移行の時期です。
そのため、体内時計が「時差ボケ」のような状態になり、眠気や体のだるさを感じやすくなります。他にも、学校や仕事など環境の変化や気候の変動によるストレスも春の不調の原因の一つです。
日照時間の変化
春は日照時間の短い冬時間と日照時間の長い夏時間の移行の時期です。
そのため、体内時計が「時差ボケ」のような状態になり、眠気や体のだるさを感じやすくなります。他にも、学校や仕事など環境の変化や気候の変動によるストレスも春の不調の原因の一つです。
花粉症
花粉症は、花粉から体を守ろうとする防衛反応が過剰になっている状態です。免疫機能が過剰に活動している状態になるため、それにより体力が低下し、眠気や体のだるさを感じます。
春の不調の予防と対策
睡眠はしっかり
質の良い睡眠を心がけるのが何よりです。それには心身をリラックスさせることが重要です。
寝る前にスマホなどブルーライトを見るのは禁物。
眠る前には部屋の灯りを暗くして自然な眠気を誘うと良いでしょう。
体内時計を整える
体内時計を整えるには目覚めた時のスイッチの切り替えが重要です。
目が覚めたら日光を浴び、体内時計をスイッチONします。
入浴でリラックス
副交感神経が働き、自律神経のバランスが整います。38~40℃のお湯に10~20分間入浴すると効果的です。
熱い湯は交感神経を優位にさせるため控えましょう。湯船につかることで全身の血管が広がり、血行が良くなります。
入浴中の浮力は普段の1/10程度になるため、全身の筋肉がゆるみ、緊張状態から解放されるためリラックスできます。
簡単ストレッチ
ストレッチをすると血流が良くなります。交感神経が優位な日中は筋肉が緊張状態にあり血管が収縮しています。筋肉をほぐすようなストレッチをすると血流が良くなり、筋肉がゆるみ、リラックスした状態になります。
筋肉をほぐすストレッチ
一日の身体の緊張によって、硬くなりがちな筋肉をほぐすストレッチです。深い呼吸をしながら行いましょう。
- ふとんやベッドの上に仰向けになります。
- 万歳をするように両手を上に伸ばします。
- ゆっくりと両手と両足を伸ばしながら、背伸びをします。その際、手と足の指先が上下に引っ張られるようにイメージしましょう。
- この状態を30秒キープします。
手足の力を抜くストレッチ
身体の緊張を解きほぐし、腹直筋(ふくちょくきん)、大殿筋(だいでんきん)、大腿四頭筋(だいたいしとうきん)など、姿勢を保つために働く筋肉を休ませるストレッチです。
- ふとんやベッドの上に仰向けになります。
- 両手と両足を天井の方向に向けます。
- 力を抜いた状態で、両手と両足をブラブラさせます。
- これを30秒で1セット、合計2セット行いましょう。
バランスの良い食事
食事をとると、消化のために副交感神経が活発に働き、体はリラックスモードになります。欠食すると交感神経が働いたままになり、自律神経のバランスが乱れてしまいます。偏った食事は自律神経のバランスを乱すため、バランスの良い食事が大切です。
<まとめ>
季節による身体への影響は仕方のないこと。
上手に乗り切るためには、日常にちょっとした工夫を取り入れ、春を楽しく過ごしたいですね。